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【コラム VOL.651

 

ドラマの撮影で使われたオフィスビル、ロケ地「明治生命館」


千代田区丸の内2丁目にあるオフィスビル「明治生命館」。東京駅丸の内南口から徒歩5分、有楽町駅国際フォーラム口から徒歩5分の日比谷通りと馬場先通りに面した地上8階、地下2階建てのコリント式の柱やアカンサス模様の装飾が特徴的なオフィスビル。古典主義様式のオフィスビルの最高峰として着工から3年半後をかけて1934年に竣工した「明治生命館」は戦時中の金属回収、東京大空襲、終戦後にはアメリカ極東空軍司令部として使用するためにGHQ(連合国軍最高司令官総司令部)による接収など、まさに昭和の激動を乗り越えてきた建造物です。外観は古代ギリシア・ローマを源とする古典主義様式で印象的な巨大なコリント式の列柱にはエンタシスが施され、上に行くほど細くなっており、柱頭にはギリシャ建築等の装飾モチーフに古くから用いられている美しい葉型をもつ植物、アカンサスの葉飾りでかたどられています。ビル1階の営業店頭の大空間は大理石が使われ中央部からガラス屋根のトップライトが降り注ぐ竣工当時の雰囲気を今に伝える歴史的空間となっており、2階は大理石が使われた回廊に会議室をはじめとする執務室、応接室などの文化的価値の高い主要室はすべて寄木フロアで木製パネルによる内装が施されています。「明治生命館」は古典主義様式の最高傑作として高く評価され1997年に文化財保護審議会の答申によって昭和期の建造物として、また近代の大型オフィスビルとして初めて国の重要文化財に指定されています。そんな「明治生命館」はドラマのロケ地としても撮影で使われたことがあり、これまで何度かドラマ作品に登場しています。2020年に放送されたTBSドラマ『半沢直樹』で堺雅人さん演じる半沢直樹が片岡愛之助さん演じる黒崎駿一と話をした国税庁の部屋として登場しています。また2015年にはテレビ朝日ドラマ『アイムホーム』で葵インペリアル証券として登場しています。それ以前にも何度かドラマ作品に登場しています。昭和の激動を乗り越えてきた昭和期の建造物として、また近代の大型オフィスビルとして初めて国の重要文化財に指定された「明治生命館」は建物の歴史や文化的価値は勿論ですがドラマのロケ地としても気になる施設ですね。

 

 

 

<オフィスビル施設情報>
施設名:明治生命館
住所:東京都千代田区丸の内 2-1-1
2021年現在

 

 

 

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オフィスビル※画像はイメージです

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